1mmの傷口

ここに来てセリエAでは、物凄い勢いで本田の評価が上がっています。
そこに水を差すようで申し訳ないのですが、どうしても言わなくてはいけない事があります。

わたくし、左手親指の腹を負傷しました。
それも、1mm程度の傷です。
正直、たかが1mm、日常生活においては最小単位の傷にここまで苦しめられるとは思っていませんでした。

まず、レモンが絞れません。しみます。
シャンプーもしみます。
傷が開いている時は水すらしみます。
予防の第一歩、手洗いを阻止されたことは、病気になるリスクが上がった事を意味します。

次に、iPhone指紋認証が出来ません。
仕方無しに右手親指を使用しますが、これが非常にやりづらい。電話を左手に持つ派にとって、これは大きなストレスです。しかも電話を持った左手を右手で包み込むようにして指紋認証をしなければなりません。歩きながらは危ないので立ち止まってやります。まるで五郎丸ポーズです。今更です。精神的ダメージは計り知れません。

最後に、文字が打てません。
常に左手による華麗なるフリック入力を披露して来ましたが、これも封印されてしまいました。なぜなら出血するのです。そうなると、おのずと操作を敬遠するようになります。つまり、情報化社会からの断絶です。その先にあるのは孤独・孤立です。それが嫌なら画面下半分を、ホームボタンを、すべてを血染めにする覚悟を持たなければいけないのです。

こうして1mmの傷は、わたしから身体の健康も、心の安らぎも、人と人との繋がりさえも奪っていったのです。いまも1mmの傷口は、まるでわたしを嘲笑うかのように赤く開いているのです。